無碍心刀流の創設にあたって

 ご高承の通り、当会(大和試斬会)は、流派や年齢、性別にとらわれることなく自由に誰でも気軽に参加出来る日本刀による試斬の道場として発足しました。お陰様で、皆様の賛同を得、多くの方々に支えられて今日に至っておりますこと深謝申し上げます。

 さて、当初、会員の多くがいろいろな武道場に所属または経験された方が多かったので、当道場では、設立の趣旨に沿い試斬に特化し、会員相互の自由な技術交流と研鑽に委ね運営してまいりました。しかしながら、近年、各支部活動の活発化や他道場所属していない会員の増加に伴い、統一した基本刀法、一貫した道筋を示すことが必要となってまいりました。他方、会活動の拡大に伴い対外的にも組織の体裁、目的を明確にすることが求められるようにもなってまいりました。

 このような状況から、新流派を立ち上げてはどうかとの意見を内外からいただくこともあり、関係各位と相談し検討を進めてまいりました。そこでこの度、発足趣旨を活かした「無碍心刀流」を創設するに至りました。また、できる限り現状の運営に沿った会則を作成し要望に対処することにいたしました。この会則に従い、指導や会員各位のお世話をしていただく役員をお願いし引き受けていただきました。またこの機に、試斬に於ける基本の統一と研鑽の目標として段位を設けることといたしました。

 まだまだ完全なものでないかと存じますがこの土台を基に、今後、皆様のご協力とご尽力によりまして大和志斬会発足の初心を活かし、自由で闊達な試斬道を共に作りあげて行きたいと思っております。


                                   平成28年7月吉日

                                        大和志斬会会長 南 秀興


■無碍心刀流について

 「無碍」とは、さまたげ(碍)がないことをいう。武道の研鑽にあたっては、「武道を志す者は、なにものにもさ  またげられることのない、何ものにもとらわれない心をもって一筋の大道を歩む」を意味する。「守・破・離」のごとく確りとした基礎を踏まえ独自の創造性と探求心をもって、到達点を無限遠方に置き、それに向かって一心に突き進むことを旨とする。

 また、当流派の技は「無碍自在」「流路無碍」を志す。技が水の流れのように滞りなく繰り出され、居つかず無意無心となり刀と一体となって丸く柔らかく使い慣れる。すなわち、無碍の境地に達することができるよう心掛ける。





稽古日程

              本部道場

                                                                      7月2日 (日)  午後1時より試斬 2000円

                     7月23日 (日)  午前10時より試斬 2000円 

                                                                       8月6日 (日)  午後1時より試斬 2000円  

                     8月20日 (日) 午後1時より試斬 2000円 

                  9月3日 (日)  午後1時より試斬 2000円 

                  9月17日 (日)  午前10時より試斬 2000円       


               宇陀道場 

                  4月16日(日)午後1時より試斬  2000円

                 5月14日(日)午後1時より試斬  2000円

                 6月11日(日)午後1時より試斬  2000円


平成29年度 昇段審査会

4月23日(日)午前10時 於、本部道場

                  ※受験希望者は所定の用紙にて申し込むこと

                  ※昇段審査は、会則第七条及び昇段審査規定による

                                                                        


道場内における刀の取り扱い対する注意点

・刀を持って移動または、帯刀して移動するときは、鍔を親指で抑える、柄頭を抑えるなどして必ず鞘走りしないようにする。

・鞘走りしたときは、手で掴みに行き怪我をしないように地面に落ちるまで手を出さない。

・人が周りにいる場所で、無闇に抜刀しない。抜刀する際は前後左右に人が居ないことをよく確かめる。

・抜刀している人、または抜刀しようとしている人に不用意に近づかない。また、近づく際は声をかける。

・帯刀時、または抜刀時の悪ふざけは厳禁である。

・帯刀したまま、巻藁のセッティングや斬った後のごみ処理などの作業をしない。

・抜いた状態の刀を渡すときのルールを守る。

・刀身を直接手で触らない

・刀は刀掛けに掛ける。または端に寝かせておく。また、刀をまたがない。

・試し切り後の刀の手入れ時は壁に向かって行う。また、刀身を拭うとき、油を引く時は嶺側、鍔元から切っ先に向かって行う。

・常に、目釘、柄、鞘の状態、刀身の状態を点検する。

・万が一の場合に備えて、保険に入ること。

・道場内では、先輩の安全に関する注意や指示に従うこと。